生活リズムの整え方|朝の一歩と自立訓練(生活訓練)
生活リズムの整え方に悩んでいるご本人と、そばで見守るご家族に向けた記事です。
朝起きられない、夜に眠れないといった状態から、無理のない小さな一歩で生活リズムを整える考え方をまとめました。
この記事でわかるのは、乱れる理由、今日からできる整え方、ひとりで難しいときの相談先の3つです。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。サービスの利用可否や利用料は、お住まいの自治体や個々の状況によって異なります。詳しくは各拠点または自治体の窓口にご確認ください。
生活リズムが乱れるのはどんなとき?よくある背景
生活リズムの乱れは、睡眠や食事の時刻のずれに、体調の波や日中の予定の少なさが重なって起こることが多く、ご本人の努力不足が原因ではありません。

朝に起きる理由がない日が続くと、起床時刻は少しずつ後ろへずれていきます。
誰にでも起こりうることです。
夜にスマートフォンやパソコンの画面を長く見ていると、寝つく時刻も遅くなりがちです。
気分の落ち込みや不安、体のだるさがあると、朝に動き出すこと自体が重く感じられます。
発達障害のある方の中には、時間の感覚をつかみにくく、気づくと夜更かしになっている方もいます。
学校や仕事を休んでいる期間は、通学や通勤という毎日の区切りがなくなります。
区切りがなくなると、体内時計を毎朝そろえるきっかけも減ってしまいます。
体内時計とは、眠気や体温、ホルモンの分泌をおよそ1日の周期で調整している体のしくみのことです。
体内時計の周期は24時間ぴったりではないため、朝の光や食事で毎日少しずつ合わせ直す必要があります。
生活リズムが乱れたのは、性格や気持ちの弱さのせいではないと知っておくだけでも、気持ちが少し軽くなります。
生活リズムの整え方は「起きる時刻」をそろえることから
生活リズムを整えるときは、寝る時刻よりも先に起きる時刻をそろえると始めやすく、休日も平日との差を小さくすると体内時計が乱れにくくなります。

眠れないまま早く布団に入っても、かえって寝つけずに焦ってしまうことがあります。
一方で、起きる時刻は目覚ましや家族の声かけで、自分の外からそろえやすい特徴があります。
まずは「毎朝この時刻に起きる」という目標を1つだけ決めてみましょう。
欲張らなくて大丈夫です。
いきなり2時間早めるのではなく、今の起床時刻から15分から30分ずつ前へずらすほうが続けやすくなります。
起きられた日をカレンダーに丸で記録すると、できたことが目に見えて励みになります。
起きられなかった日があっても、翌日にまた同じ時刻を目指せば大丈夫です。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人は6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保することが勧められています。
必要な睡眠時間には個人差があるため、日中に強い眠気が続かないかを目安に、自分に合う長さを探していきます。
朝の光と朝ごはんで体内時計をそろえる
朝に起きたらカーテンを開けて光を浴び、朝ごはんを少しでも口にすると、ずれやすい体内時計を毎日そろえる合図になり、夜の眠気につながりやすいとされています。

起きたらまずカーテンを開けて、窓のそばで数分過ごしてみましょう。
曇りや雨の日でも、窓のそばで外の明るさを感じるところから始めて構いません。
ベランダに出る、玄関先まで出てみるといった小さな行動でも十分です。
朝ごはんは、パンひと口や温かい飲み物など、口にしやすいものからで構いません。
量より時刻を優先します。
食事の時刻が毎日おおよそ同じになると、体が次の行動を予測しやすくなります。
3食の時刻を軸にして、その間に何をするかを考えると、1日の流れが組み立てやすくなります。
朝の準備が重く感じる日は、「光を浴びる」だけをできたことに数えてみてください。
日中の過ごし方と夜の過ごし方を見直す
日中に体を動かす時間や人と話す時間を少しでもつくり、夜は画面を見る時間とカフェインを控えめにすると、生活リズムを整える助けになります。
日中に散歩や買い物などで外に出ると、適度な疲れが夜の眠気につながります。
外出が難しい日は、部屋の掃除やストレッチなど、家の中でできる活動でも構いません。
昼寝をするなら、午後の早い時間に30分以内を目安にすると、夜の睡眠に響きにくくなります。
夕方以降のコーヒーや緑茶、エナジードリンクは、カフェインで寝つきを遅らせることがあります。
寝る前の1時間は、スマートフォンを手の届かない場所に置き、照明を少し暗くしてみましょう。
ぬるめのお風呂や静かな音楽など、自分が落ち着ける過ごし方を寝る前の習慣にするのも1つの方法です。
眠れないときに布団の中で長く悩むより、いったん起きて落ち着いてから戻るほうが楽な場合もあります。
昼夜逆転から少しずつ戻すための小さな一歩
昼夜逆転の状態から戻すときは、一気に元の時刻へ戻そうとせず、起きる時刻を数日ごとに少しずつ早めながら、できた日を記録していく方法が続けやすいです。
昼夜逆転とは、夜に眠れず朝方に寝て、昼から夕方に起きる生活が続いている状態のことです。
気分の落ち込みがある時期は、午前中がつらく、夕方になると少し楽になる方もいます。
そのような波があるときに、翌日から朝7時に起きようとすると、反動で疲れてしまうことがあります。
たとえば今が昼12時に起きているなら、まずは11時30分を数日続けることから始めます。
慣れてきたら11時、10時30分と、少しずつ前へずらしていきます。
途中で戻る日があっても構いません。
起きた時刻、寝た時刻、食事の時刻を1日1行でメモしておくと、自分のリズムの傾向が見えてきます。
メモは、主治医や相談先に今の様子を伝えるときの材料にもなります。
強い不眠や日中の眠気が長く続くときは、ひとりで抱えず、かかりつけの医療機関に相談してください。
ご家族ができるサポートと声のかけ方
ご家族が生活リズムを支えるときは、起きられない日を責めずに、できたことを一緒に確かめる声かけと、家の中の朝の明るさや食事時刻をそろえる工夫が役に立ちます。
「どうして起きられないの」という言葉は、本人を追い込んでしまうことがあります。
ご本人もつらいのです。
「今日はカーテンを開けられたね」など、できた行動をそのまま言葉にして伝えてみてください。
朝に家族がカーテンを開ける、朝ごはんの時刻をおおよそ決めておくといった環境づくりも支えになります。
ご本人が決めた起床時刻に、短く声をかける役割を引き受けるのも1つの方法です。
ただし、何度も起こしに行くと、ご本人もご家族も疲れてしまいます。
どこまで手伝うかをご本人と話し合い、無理のない形を一緒に決めておくと安心です。
ご家族自身が疲れたときは、家族だけで抱え込まず、市区町村の相談窓口などを頼ってください。
ひとりで整えにくいときの相談先と自立訓練(生活訓練)
生活リズムをひとりで整えにくいときは、お住まいの市区町村の障害福祉窓口や相談支援事業所に相談でき、自立訓練(生活訓練)という福祉サービスも選択肢になります。
市区町村の障害福祉窓口では、利用できる福祉サービスや手続きについて相談できます。
相談支援事業所では、相談支援専門員がご本人の希望を聞きながら、サービスの利用計画づくりを手伝います。
通院中の方は、主治医に生活リズムの悩みを伝えて、今の体調に合う進め方を相談することも大切です。
自立訓練(生活訓練)は、障害のある方が地域で自分らしく暮らせるよう、生活に必要な力を身につける支援を行う障害福祉サービスです。
厚生労働省の資料では、自立訓練(生活訓練)の利用期間は原則2年間とされています。
決まった時刻に事業所へ通うこと自体が、起きる時刻をそろえるきっかけになる方もいます。
利用料は、お住まいの自治体から交付される障害福祉サービス受給者証と、世帯の所得によって決まります。
厚生労働省によると、障害福祉サービスの自己負担には所得に応じた月ごとの上限額が設けられています。
利用できるかどうかは自治体が判断するため、まずはお住まいの市区町村の窓口に確認してみてください。
グッドハートプレイスは医療機関ではなく、障害福祉サービスとして暮らしの練習を支える事業所です。
体調や睡眠の相談は主治医に、暮らしの練習は事業所に、と役割を分けて考えると安心です。
グッドハートプレイスの自立訓練(生活訓練)のサービス紹介では、サービスの概要を紹介しています。
東京の拠点は、グッドハートプレイス東京渋谷STビル(東京都渋谷区道玄坂1丁目15−14 St渋谷ビル3F)です。
渋谷の拠点は京王井の頭線渋谷駅から徒歩約1〜2分で、詳しくは渋谷拠点の案内ページをご覧ください。
大阪の拠点は、グッドハートプレイス大阪心斎橋第5芦池ビル(大阪府大阪市中央区南船場3丁目6-27 第五芦池ビルディング5F)です。
心斎橋の拠点は地下鉄御堂筋線心斎橋駅から徒歩4分で、詳しくは心斎橋拠点の案内ページをご覧ください。
グッドハートプレイス東京渋谷STビルの営業時間は9:30-18:30(日曜休業)で、電話番号は03-5539-6231です。
グッドハートプレイス大阪心斎橋第5芦池ビルの営業時間は平日9:00-18:00・土曜9:00-17:00(日祝休業)で、電話番号は050-3514-5819です。
通所を考えるときは、拠点の営業時間から逆算して「何時に起きるか」を決めると、起床時刻の目標を立てやすくなります。
通所のプログラムや見学の日程は、各拠点に直接お問い合わせのうえご確認ください。

ほかの生活や通所の悩みについては、グッドハートプレイスのコラム一覧でも解説しています。
よくある質問
生活リズムの整え方について、ご本人やご家族から寄せられやすい疑問を6つ取り上げ、公的な情報に沿ってできるだけわかりやすく答えます。
Q1. 生活リズムを整えるには、まず何から始めればいいですか?
まずは毎朝起きる時刻を1つ決めて、起きたらカーテンを開けて光を浴びることから始めるのがおすすめです。
Q2. 昼夜逆転は、どれくらいの期間で戻りますか?
戻るまでの期間には個人差があるため、起きる時刻を15分から30分ずつ早め、数日ごとに様子を見ながら進めてください。
Q3. 休日に昼まで寝てしまうのはよくないですか?
休日に長く寝ると翌週の朝がつらくなりやすいため、平日との起床時刻の差をできるだけ小さくすると整えやすくなります。
Q4. 家族は、朝どのように声をかければいいですか?
起きられない日を責めずに、本人が決めた時刻に短く声をかけ、できた行動を言葉にして伝える関わり方が支えになります。
Q5. 自立訓練(生活訓練)は、誰が利用できるのですか?
障害のある方が市区町村に申請し、支給決定を受けて受給者証が交付されると利用でき、対象になるかどうかは自治体が判断します。
Q6. 自立訓練(生活訓練)に通うと、生活リズムはどう変わりますか?
決まった時刻に通う予定が起きる時刻をそろえるきっかけになる方もいますが、変化には個人差があるため、見学で通所の流れを確かめてください。
参考文献
本記事は、厚生労働省と自治体が公開している睡眠と障害福祉サービスに関する資料をもとに、2026年10月時点の情報で作成しています。
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ご利用には障害福祉サービス受給者証が必要です。取得についてはお住まいの市区町村にご相談ください。

