制度・サービス内容

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援の違い|目的・利用期間・選び方

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援の違いがわからず、どちらを使えばよいか迷っているご本人とご家族に向けた記事です。

2つのサービスを、厚生労働省の資料など公的な情報に沿って比べました。

この記事でわかるのは、目的と対象の違い、利用期間と利用料、自分に合う方の選び方の3つです。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。サービスの利用可否や利用料は、お住まいの自治体や個々の状況によって異なります。詳しくは各拠点または自治体の窓口にご確認ください。

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援の違いは「目指すゴール」

自立訓練(生活訓練)は暮らしの土台を整える訓練、就労移行支援は一般企業などへの就職に向けた訓練で、2つは目指すゴールが違います。

静かな公園で緩やかに二手に分かれる小道

どちらも障害者総合支援法にもとづく障害福祉サービスで、市区町村の支給決定を受けて利用します。

生活訓練のゴールは、地域で自分らしく暮らすための生活能力を保ち、高めていくことです。

食事や家事、生活リズム、体調管理、人とのやりとりといった、毎日の生活に近いことを練習します。

一方、就労移行支援が目指すのは「働くこと」です。

働くために必要な知識やスキルの訓練に加えて、職場実習や求職活動の支援、就職後の職場定着の支援を受けられます。

「まず生活を整えたい」のか「働く準備を始めたい」のかが、選ぶときの大きな分かれ目になります。

比較表でわかる違い(目的・対象・期間・内容・利用料)

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援は、どちらも標準利用期間が2年の訓練等給付ですが、訓練の中身と利用を終えたあとの行き先が違います。

窓辺に置かれた小さな花瓶と一枚の葉
項目 自立訓練(生活訓練) 就労移行支援
目的 地域で暮らすための生活能力の維持・向上 一般企業などへの就職と職場への定着
主な対象 地域生活を送るうえで、生活能力の支援が必要な方 一般企業などで働くことを希望する方
主な内容 生活リズム、家事、体調管理、対人関係の練習、日常の相談 職業訓練、職場実習、求職活動の支援、就職後の定着支援
標準利用期間 2年(長期間入院・入所していた方は3年) 2年
雇用契約 なし なし
利用料 受給者証と世帯の所得で決まり、所得に応じた月ごとの上限額がある

期間と利用料のしくみは共通です。

差が出るのは、毎日の訓練で何に取り組むかと、利用を終えたあとに何を目指すかという点で、ここを押さえると2つの役割の違いが見えてきます。

どちらも事業所と雇用契約を結ぶサービスではなく、給料を得ることを目的にした場ではありません。

標準利用期間を過ぎても、必要性が認められた場合は、支給決定の更新(延長)ができることがあります。

更新できるかどうかは、お住まいの市区町村が判断します。

期間の数え方は、自立訓練(生活訓練)の利用期間を解説したコラムにまとめました。

自立訓練(生活訓練)でできること

自立訓練(生活訓練)では、生活リズムや体調管理、家事、人とのやりとりなど、地域で暮らすための生活能力の維持・向上に取り組みます。

朝の公園に置かれた誰もいないベンチ

厚生労働省の資料では、食事や家事などの日常生活能力を高めるための支援と、日常生活の相談支援を行うサービスとされています。

就労移行支援事業所など、ほかの機関との連絡調整も支援の内容に含まれています。

取り組む内容の例

  • 決まった時間に起きて通所する、生活リズムづくり
  • 食事、掃除、金銭管理などの家事や身の回りのこと
  • 体調や気分の波に気づき、整える方法を考える練習
  • 人と話す、困ったときに相談するといったコミュニケーションの練習

具体的なプログラムは事業所ごとに違うため、見学で内容を確かめてから選ぶと安心です。

どんな方が利用しているか

精神障害や発達障害、知的障害などがあり、暮らしの中で困りごとを抱えている方が利用しています。

退院・退所して地域での生活を始める方や、学校を卒業したあとの過ごし方を考えている方も対象になりえます。

対象になるかどうかは、お住まいの市区町村が個別に判断します。

対象者の考え方は、自立訓練(生活訓練)の対象者を解説したコラムで詳しく紹介しています。

就労移行支援でできること

就労移行支援では、一般企業などで働くことを希望する方が、職業訓練や職場実習、求職活動の支援を受けながら就職に向けた準備を進めます。

取り組む内容の例

  • パソコン操作やビジネスマナーなど、仕事に必要なスキルの訓練
  • 企業での職場実習
  • 応募書類の作成や面接の練習など、求職活動の支援
  • 就職したあとに職場へなじむための定着支援

就労移行支援は、いわば通所しながら働く準備を整える場です。

週に何日、決まった時間に通えるかといった生活面の安定が、訓練を続けるうえでの前提になりやすく、ここが自立訓練(生活訓練)との分かれ目にもなります。

対象の考え方

就労移行支援は、一般企業などへの就労を希望し、訓練を通じて就労が見込まれる方が対象です。

年齢などの条件や、対象になるかどうかの判断は、お住まいの市区町村が行います。

就職できるかどうかは、ご本人の状況や地域の求人などによって変わります。

就労移行支援を使えば就職が約束されるわけではない点も、知っておきたいところです。

どちらを選ぶ?今の状態と目的から考える選び方

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援のどちらが合うかは、今の生活リズムや体調と、働くことへの気持ちの2つを手がかりに考えると整理しやすくなります。

自立訓練(生活訓練)が合いやすい状態

  • 朝起きる時間や食事の時間が日によってばらばらになっている
  • 体調や気分の波が大きく、外出が続かないことがある
  • 人と話すことや、困りごとを相談することに不安がある
  • 働くことはまだ考えられず、まずは毎日を落ち着いて過ごしたい

就労移行支援が合いやすい状態

  • 週に数日、決まった時間に通うことができている
  • 一般企業などで働きたいという気持ちがはっきりしている
  • 主治医から、働く準備を始めてよいと言われている

迷うのは自然なことです。

両方に当てはまる項目がある方も、どちらにもはっきり当てはまらない方もいます。

そのときは、主治医や相談支援専門員と話しながら、今の自分に無理のない方を選ぶのがおすすめです。

自立訓練(生活訓練)から就労移行支援へ進む道もある

自立訓練(生活訓練)で生活の土台を整えてから、就労移行支援で働く準備に進む方もいます。

2つのサービスは順番に使うことができ、それぞれの利用期間は別々に数えられます。

一方で、生活が整ったあとも働くことを急がず、暮らしを続けることを選ぶ方もいます。

正解は1つではありません。

どの道を選ぶかは、ご本人のペースで決めてよいものです。

就労継続支援A型・B型との違いと、併用の考え方

就労継続支援A型・B型は働く場を提供するサービスで、利用期間の定めがなく、訓練で期間が区切られる自立訓練や就労移行支援とは位置づけが異なります。

就労継続支援A型・B型とは

就労継続支援は、一般企業などで働くことが難しい方に、働く場と訓練の機会を提供するサービスです。

A型は事業所と雇用契約を結んで働き、原則として最低賃金以上の賃金が支払われます。

B型は雇用契約を結ばずに、体調に合わせて作業を行い、作業の対価として工賃を受け取ります。

一般論として、自立訓練と就労移行支援は「次の段階へ進むための訓練」、就労継続支援は「働き続ける場」という違いがあります。

同じ期間に併用できるか

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援は、どちらも日中に通う訓練のサービスです。

同じ期間に両方を使えるかどうかは、お住まいの市区町村が個別に判断します。

併用を考えている場合は、申請の前に障害福祉窓口や相談支援事業所に確認してください。

利用までの流れと相談先(渋谷・心斎橋の拠点)

自立訓練(生活訓練)も就労移行支援も、利用するには市区町村の支給決定と受給者証が必要で、まずは障害福祉窓口や相談支援事業所に相談します。

利用までの流れ

  1. 市区町村の障害福祉窓口や相談支援事業所に相談する
  2. 気になる事業所を見学・体験する
  3. 支給申請をして、サービス等利用計画案を出す
  4. 支給決定を受け、受給者証が交付される
  5. 事業所と契約して利用を始める

見学から利用開始までの進み方は、見学から利用開始までの流れをまとめたコラムでも紹介しています。

利用料

利用料は、お住まいの自治体から交付される障害福祉サービス受給者証と、世帯の所得によって決まります。

厚生労働省によると、18歳以上の方の負担上限月額は、所得に応じて0円、9,300円、37,200円のいずれかです。

上限額が0円になるのは、生活保護を受けている世帯か、市町村民税が非課税の世帯です。

自宅から通所する方の上限額のしくみは、自立訓練(生活訓練)と就労移行支援で共通です。

食費や交通費などの実費は、上限額とは別にかかることがあります。

区分ごとの条件は、自立訓練(生活訓練)の利用料を解説したコラムで詳しく説明しています。

事業所に通う前の相談先

市区町村の障害福祉窓口では、利用できるサービスの種類や、申請に必要な書類を教えてもらえます。

相談支援事業所では、相談支援専門員がご本人の希望を聞きながら、どのサービスが合うかを一緒に考えます。

事業所に通うことだけが選択肢ではありません。

窓口で話を聞くだけでも構いませんし、複数の事業所を見学して比べてから決めることもできます。

渋谷・心斎橋の拠点

グッドハートプレイスは医療機関ではなく、自立訓練(生活訓練)として暮らしの練習を支える事業所です。

認知行動療法の考え方を参考に、物事の受け止め方を整理する練習を行っていますが、治療ではありません。

パソコンとAIの学習や、eスポーツなどを通じたコミュニケーションの練習にも取り組んでいます。

通所は週1回から相談できます。

自宅での利用は市区町村の判断と一定の要件が必要になるため、希望する場合は個別にご相談ください。

東京の拠点は、グッドハートプレイス東京渋谷STビル(東京都渋谷区道玄坂1丁目15−14 St渋谷ビル3F、電話03-5539-6231)です。

渋谷の拠点は京王井の頭線渋谷駅から徒歩約1〜2分、JR各線渋谷駅から徒歩約5分です。

開所時間は9:30-18:30で、日曜は休業です。

詳しくは渋谷拠点の案内ページをご覧ください。

大阪の拠点は、グッドハートプレイス大阪心斎橋第5芦池ビル(大阪府大阪市中央区南船場3丁目6-27 第五芦池ビルディング5F、電話050-3514-5819)です。

心斎橋の拠点は、地下鉄御堂筋線と長堀鶴見緑地線の心斎橋駅から、どちらも徒歩4分です。

開所時間は平日9:00-18:00、土曜9:00-17:00で、日曜・祝日は休業です。

詳しくは心斎橋拠点の案内ページをご覧ください。

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援のどちらが合うか迷っている段階でも、各拠点で相談できます。

見学・ご相談はLINEで グッドハートプレイス 東京渋谷・大阪心斎橋

東京渋谷のLINEで相談

大阪心斎橋のLINEで相談

グッドハートプレイスの全体像は、グッドハートプレイス公式サイトのトップページで紹介しています。

ほかの制度や通所の疑問については、グッドハートプレイスのコラム一覧でも解説しています。

よくある質問

自立訓練(生活訓練)と就労移行支援について、ご本人やご家族から寄せられやすい疑問を5つ取り上げ、公的な情報に沿って答えます。

Q1. 自立訓練と就労移行支援のいちばんの違いは何ですか?

目指すゴールが違います。

自立訓練(生活訓練)は地域で暮らすための生活能力の維持・向上を、就労移行支援は一般企業などへの就職を目指す訓練です。

Q2. 自立訓練と就労移行支援は、同じ時期に両方使えますか?

同じ期間に両方を使えるかどうかは、お住まいの市区町村が個別に判断します。

併用を考えているときは、申請の前に市区町村の障害福祉窓口や相談支援事業所に確認してください。

Q3. 自立訓練(生活訓練)を使い終わったあと、就労移行支援に進めますか?

進めます。

自立訓練(生活訓練)で生活の土台を整えてから、就労移行支援を利用する方もいます。

新しく就労移行支援の支給申請をして、市区町村の支給決定を受ける必要があります。

Q4. 標準利用期間の2年を過ぎたら、もう使えないのですか?

必要性が認められた場合は、支給決定の更新(延長)ができることがあります。

更新できるかどうかは、お住まいの市区町村が判断します。

Q5. 自立訓練と就労移行支援で、利用料は変わりますか?

どちらも、受給者証と世帯の所得で決まる月ごとの上限額のしくみは同じです。

18歳以上の方は、生活保護の世帯か市町村民税が非課税の世帯なら上限額が0円で、それ以外は9,300円か37,200円です。

食費などの実費は、上限額とは別にかかることがあります。

参考文献

本記事は、厚生労働省と自治体が公開している障害福祉サービスと利用者負担に関する資料をもとに、2026年10月時点の情報で作成しています。

見学・ご相談はお気軽に

実際の施設や作業の様子をご覧いただけます。ご希望の方は体験利用も可能です。

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〒542-0081 大阪府大阪市中央区南船場3丁目6-27 第五芦池ビルディング5F Googleマップで見る
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